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ともに歩むために 知ってほしい いろいろな特性

◎◎もっと 色々な特性を知ってほしいから…◎◎
「平成26年度 Sネット交流会」で出た意見をまとめました。ご覧ください。
視覚障害のある方
視覚障害のある方のなかには、全く見えない方と見えづらい方とがいます。
見えづらい方の中には細部がよく分からない、光がまぶしい、暗いところでは見えにくい。 見える範囲が狭いなどの方がいます。また特定の色が分かりにくい方もいます。
主な特徴
・一人で移動することが困難
・音声を主体に、手や指先などで触って情報を得ている。
・文字の読み書きが困難
対応の仕方
・こちらから声をかける
困っているような人を見かけたら「何かお手伝いしましょうか?」と声をかける。
相手から声をかけられなければ会話が始められないことがあり、知っている相手でも声だけでは分からないことがあります。
・指示語は使わない
「こちら」「あちら」「これ」「それ」などの指示語では「どこか」「何か」分かりません。
「30センチ右」「2歩前」など具体的に説明します。場合によっては相手の了解を得た上で、手を添え、物に触れてもらい説明します。
・点字と音声
点字は指先で触って読む文字です。
視覚障害のある方のうち点字を使用されるのは1割位で9割の方は音声や拡大文字により情報を得ています。
文字情報を音声にする方法としては、補助者による代読やパソコンの音声読み上げソフトを用いるほか、文書内容をコード情報に変換したものを活字文書読上げ装置を使って音声化する方法もあります。
その他(移動に関して、お願い)
・視覚障害者用誘導ブロック(一般的には、「点字ブロック」と呼ばれている)の上には、自転車を止めたり物を置いたりしないでください。 なぜなら、視覚障害者にとって点字ブロックは線路のようなもので、白杖の先で「点字ブロック」を辿りながら歩きます。
・ガイドをする場合は、手を握ったり引いたりせずに、上腕あるいは肩などにつかまらせてください。危ないときは、止まってください。そして、声で教えてあげてください。
・盲導犬を連れている人もいます。盲導犬は、しっかりと訓練を受けた犬で、 公共施設や乗り物、飲食店等でも視覚障害者とともに行動することを「障害者補助犬法」 と言う法律で認められた犬ですので、ご理解してください。
聴覚・言語障害のある方
聴覚障害のある方の中には、全く聞こえない方と聞こえにくい方とがいます。 さらに、言語障害を伴う方とほとんど伴わない方とがいます。 また、言語障害のある方は、その原因によって、聴覚障害を伴う場合があります。
主な特徴
・外見から分かりにくいため 挨拶したのに返事をしないなどと誤解されることがある
・視覚を中心に情報を得ている
・声に出して話せても聞こえているとは限らない
・補聴器をつけても会話が通じるとは限らない
対応の仕方
・コミュニケーションの方法を確認する
聴覚障害のある方との会話には手話、指文字、筆談、口話(こうわ)、読話(どくわ)などの方法があります。 どのような方法によれば良いか、本人の意向を確認します。
・聞き取りにくい場合は確認する
聞き取れないときは聞き返したり、紙などに書いてもらい内容を確認します。
(様々なコミュニケーション方法)
・手話
手指の形や動きで表現し、目で読むコミュニケーション手段です。
・指文字
指の形で「あいうえお・・・」を一文字ずつ表すものです。 まだ、手話になっていない新しい単語や固有名詞などを表すのに使います。
・筆談
メモ用紙や簡易筆談器などに、文字を書いて伝える方法です。 パソコンや携帯電話の画面上で言葉をやりとりする方法もあります。
・口話・読話
相手の口の動きを読み取る方法です。口の形が似ている言葉は区別がつかないので、言葉を言い換えたり、文字で書くなどして補います。
知的障害のある方
知的障害のある方は、発達時期において脳に何らかの障害が生じたため、知的な遅れと社会生活への適応のしにくさのある方です。 重度の障害のため常に同伴者と行動される方もいますが、障害が軽度の場合には会社で働いている方も大勢います。
主な特徴
・複雑な話や抽象的な概念は理解しにくい
・人にたずねたり、自分の意見をいうのが苦手な方もいる
・漢字の読み書きや計算が苦手な人もいる
・ひとつの行動に執着したり、同じ質問を繰り返す方もいる
対応の仕方
・短い文章で「ゆっくり」「ていねいに」「くり返し」説明
一度にたくさんのことを言われると混乱するので、短い文章で「ゆっくり」「ていねいに」「くり返し」説明し内容が理解された ことを確認しながら応対します。
・具体的に分かりやすく
案内板や説明資料には、漢字にふりがなをふるとともに、抽象的な言葉は避け、絵や図を使って具体的に分かりやすく説明します。 例えば大きさを伝える時にも、「りんごの大きさ」など具体的に表現します。
・穏やかな口調で声をかける
社会的なルールを理解しにくいため、時に奇異な行動を起こす方もいますが、いきなり強い調子で声をかけたりせず、「どうしましたか?」、 「何かお手伝いしましょうか?」と、穏やかな口調で声をかけます。
発達障害のある方
発達障害は、生まれつき脳の一部の機能に何らかの障害があり、社会生活に支障をきたす状態があることを指します。 しかし、見た目ではその障害が分かりづらく、またひとりの人がいくつかのタイプの発達障害を持っていることも珍しくはありません。 そのため個人差が非常に大きく、障害の特性による行動であっても、周囲の人に理解されにくいという側面があります。 「本人の性格が悪いこと」「親の育て方が悪かったこと」が原因であるように誤解されてしまい、本人も家族も辛い思いをすることが多いのが実情です。 知的に高い自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群と広汎性発達障害と高機能自閉症)とLD(学習障害)と ADHD(注意欠陥多動衝動性障害)に分かれます。
主な特徴
・外見からわかりにくい
・相手の言ったことを繰り返す時は、相手の言っていることが理解できていないことが多い
・遠回しの言い方や曖昧な表現は理解しにくい
・相手の表情・態度やその場の雰囲気を読み取ることが苦手な方もいる
・順序だてて論理的に話すことが苦手な方もいる
・年齢相応の社会性が身についていない方もいる
・関心あることばかり一方的に話す方もいる
・基本的に全般的な学習能力には問題はないものの、読み・書き・計算など、特定の学習が極端に苦手
・「なわとびをする」といった全身運動や「ボタンをかける」といった手先の操作が非常に不器用
・発達年齢に見合わない不注意や多動、衝動性が見られる
・過集中(やりすぎ)になりすぎるため、長い時間継続できない
・応用力がない
・過去の経験が積み重なっていかないため、常に不安、緊張しているため、対人関係がうまくいかない
・これらの障害について、それぞれ一つに当てはまる特性のみを持つのではなく、複数の特性を併せ持つケースもある
対応の仕方
・短い文章で「ゆっくり」「ていねいに」「くり返し」説明する。
・抽象的な表現は用いず、出来るだけ具体的に説明する。
・限定的な言葉や直接的な言葉をかける。
精神障害のある方
精神障害は、心の病によって生活がしづらくなる障害です。 目に見えないため、理解されにくい障害です。 そのため人に話しづらいこともあるようです。 障害とうまく付き合えるようになると、正社員や非常勤として働く人や家庭を持っている人もいます。
主な特徴
心の病によって、日常生活に障害がでることがあります。 反対に、日常生活の障害が症状に影響をあたえることがあります。 障害や症状は、環境や薬などによって変わります。
心の病の症状(人によって症状は違います。)
・すごく疲れやすい。
・落ち込みやすい。落ち込んだ状態が何かヶ月も続く。
・些細なことが気になったり、不安になりやすい。
・他人には、聞こえない声が聞こえる。 など
※心の病は100人に1人は罹るといわれる病です。
(うつ病・パニック障害・統合失調症・社会不安性障害(SAD)・不眠症・適応障害・心身症・摂食障害など。)
日常生活での障害
・気力がなくなって、何もできなくなることがある。
・人と会うのが怖くなることがある。
・一人でいられなくなることがある。
・電車などに乗れなくなることがある。 など
対応の仕方
市役所や病院・相談支援センター等に相談することもできます。
詳しくはお問合せ窓口のページをご覧ください。
肢体不自由のある方
肢体不自由のある方の中には、上肢や下肢に切断や機能障害、立ったり座ったりの姿勢保持が困難、脳性麻痺等の方がいます。 その中には、書類の記入などの細かい作業が困難、立ったり歩行したりすることが困難、身体にマヒがある、自分の意思と関係なく体が動く不随意運動を伴うなどの方がいます。 自力走行、杖や松葉杖、義足、電動車椅子を使用し移動します。 病気・事故で脳が損傷を受け、身体のマヒ、機能障害、言葉の不自由、記憶力低下、感情の不安定を伴う方もいます。
主な特徴
・移動に制約がある
段差・階段・手動ドアが障害となる。転倒しやすい。
車椅子では、高所、床のモノは拾いにくい。
・文字の記入が困難
不随意運動を伴い、書けない。狭いスペースへの記入困難。
・体温調節が困難
脊髄損傷の場合、手足が動かせない。感覚がない。
・話すことが困難
発語の障害。不随意運動を伴い意思を伝えにくい。
対応の仕方
車椅子の方には、少しかがんで同じ視線で会話する。
内部障害のある方
内部障害とは内臓機能の障害で、身体障害者福祉法では、6種類の機能障害が定められています。
●心臓機能障害
  不整脈・狭心症・心筋症等。ペースメーカー等を使用。
●呼吸器機能障害
  呼吸器系の病気で機能が低下。酸素ボンベ携帯。
  人工呼吸器(ベンチレーター)使用。
●腎臓機能障害
  定期的な人工透析に通院。
●ぼうこう・直腸機能障害
  ぼうこう疾患、腸管の通過障害。腹壁に排泄口(ストマ)。
●小腸機能障害
  食事を通じた栄養維持が困難。定期的に静脈から養液補給。
●ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害
  HIVで免疫機能低下。抗ウイルス薬服用。
主な特徴
・外見から分かりにくい。
周囲の理解が得られず、心理的ストレスを受けやすい。
・疲れやすい。
全身状態低下により、身体的負担を伴う行動が制限。
・携帯電話の影響が懸念。
心臓ペースメーカーは電磁波等で誤作動。配慮が必要。
・タバコの煙が苦しい。
・トイレが不自由。
人工肛門・人工膀胱使用者(オストメイト)は、専用トイレが必要。
対応の仕方
疲労感による、集中力・根気力の低下や不便ささを抱えていることを理解し、負担をかけない対応を心がける。